プロローグ
さかのぼること2年前。消費税5%から8%に増税する直前、住宅購入の駆け込みブームがあった。我が家もタソの育休中、ちょうど今契約すると増税1か月前に間に合うというタイミングで、マイホーム探しを始めた。
結果からいうと、当時分譲されているところで立地や価格が気に入るところがなく保留となり、マイホーム購入には至らず私の育休は終わった。そして職場復帰し、慌ただしく日常が過ぎていった。
そして今、一旦退職し専業主婦生活を送っているわけだが、たまたまポストに入っていたタウン情報紙(ぱど)に挟まっている広告に目が入った。
「うわ、実家の近所にえぇとこあるやん!」
夫に報告し、次の休みにに見にいくことになった。
結局そこは、駅から徒歩8分程度かかるから通勤に不便とのことで却下。
ここから再び家探しのスイッチが入り、1~2週間に1度の物件めぐりの旅が始まった。
譲れないポイント
家を建てるといっても、妥協できるところと最低限譲れないところがある。
それらが一致したとき、円満に決定できるわけだが、tasoringoとパパには、それぞれ違った価値観があった。
パパの希望
- 駅が近い(徒歩7分以内)
- 安い(3000万円未満)
- できれば自分の実家近辺(奈良)
- 車が2台置ける
特に駅チカと価格に関しては絶対重要であり、そこ基準で探していた。車は夫婦お互い1台ずつ持っているので、それが置ける大きさの間取りがいい。
私の希望
- 泉州(地元)かつ津波のハザードマップに入らない
- 車が2台置ける
- 日当たり良好
- 一方通行の道に面していない
子育て中は実家の手助けが必要であり、仕事復帰するにも前の職場に戻りたかったため地元がよかった。義父母のことは大好きなのでパパの地元も最悪の場合覚悟していたが、やはり気を遣うので気軽に手助けを依頼できないし、言いたいことも言えない。(母には遠慮なく言えるがゆえ、親子喧嘩はよくある。)
津波に関しては、大阪に住むとなれば南海トラフで大津波が予想されるため、ハザードマップから浸水しないところがいい。実際に東日本大震災が起こる前までは、沿岸沿いは物件・土地の価格が比較的高く、昔から有名な高級住宅街もあった。しかしあれ以降、新しく家を買う人は海側を避けるようになったため、お手頃な価格となった。
せっかく家を買ったのに、津波にさらわれたり浸水したら困る。まぁ奈良に買えばそんな心配はいらないんだけどね。
なぜ一方通行にこだわるのかというと、今のマンションの駐車場へ向かう道が苦痛だからだ。
大きな道に面しているのに、その道路から直接駐車場に入れないのだ。わざわざ裏から迂回し、大道路に向かっていかなければならなのがいつも嫌だった。
私は車通勤なので、道路はとても大事。夫が駅チカを推すのと同じぐらい、私は一方通行以外の道を推していた。
平行線
お互いの意見を尊重しようと思いつつ、なかなか納得いく場所が見つからない。
それ以前に拠点を私の地元かパパの地元かにしぼる段階で、ずーっと話は平行線だった。
義父は自営業をしている。パパは長男なので、引退後は継ぎたい気持ちがある。そして老後ことなどを考えると、いずれは家を売って奈良に帰りたいようだ。
そして当たり前だが、大阪と比べると物件価格が500~1000万円安く、土地も広い。
私はというと、泉州で育ってきたため3000万円以上の家が普通だと思っていたので、ちょっと高くても頑張って便利なところに住みたいと思っている。さすがに月9万10万もするローンは家計が大打撃を受けるので、月8万なら許容範囲。(そもそも転職しまくりのパパはローンがおりない可能性アリ。)
奈良か、泉州か。これは最後まで決まらなかった。
譲歩
話し合っていくうちに、パパの実家(義実家)に頻繁に遊びに行くこと・私の希望するエリア・沿線を拡大することを条件に、泉州で家を買うことを承諾してくれた。
それさえ決まれば、ここから最終候補を挙げるまではそう長くはかからなかった。
2つにしぼられる
いろいろ見ていくうちに目も肥えてきて、見切りをつけるのも早くなってきた。
そのなかで最終的に残ったのは2件で、違う会社の物件が一軒ずつだ。
どちらも同じ町内で、番地(丁目)が違うだけの近所である。
小学校・中学校の校区も同じ。
A社
- 全19区画ある大きな分譲地。1年半前から分譲開始しており9区画入居済み。
- 子ども園・小学校・中学校がかたまって隣り合っているすぐそば。校舎の裏側にあって、それぞれ徒歩2分。
- 駅からは8分程で、学校以外は周りに住宅地しかない。
- ローンがおりなかったため、商談中であった物件が再び売り物になったらしい。
- 南向きで間口が広く、西・東には既に家が建っているがとても明るい。北と南は道や用水路なので家は建たない。
- 土地面積100㎡。税込み3020万円(諸費用は別・外構費は税込み65万円)と手を出しやすい。
- 在来工法。
B社
- 全12区画がひしめきあう分譲地。開発計画書の日付からまだ半年経っていないが、既に4区画は売約済み、1区画商談中。
- なんといっても立地が良く、駅から徒歩3分程、某大型ショッピングモールも徒歩5~6分程で、建設予定地からすぐ建物が見える。
- 小学校・中学校は大人の足でも12分ぐらいだろうか。
- 少し奥まった住宅地であるため、地元民以外の車の出入りがなく静か。
- 玄関は南向きであるが、旗竿地なので西・東・南に囲まれる。北は少し間が開いていて社宅が経っている。(もともとその社宅の1棟が取り壊され分譲地となった。)
- 日当たりが問題なので、2階リビング必須。
- 土地面積120㎡。税込み3180万円(諸費用は別・外構費は約80万円)だが、区画の中では少し安いほう。
- ツーバイフォー住宅。
決断の時
ある日曜日、午前中にB社・午後にA社とお話の予定。義父母も大阪まで来てくれて、一緒に行く予定だった。
その前日の土曜日の夜、A社(小学校近い方)から不在着信3件、メールが1通届いた。
内容を要約すると、「部下のお客さんで、他に2組検討しているお客さんがいる。それらの人が先に契約すると申し出たなら、そちらが優先になるので早い者勝ちだ。今買う気で考えているなら、おさえておくことはできる。でも明日の朝、他の営業もお客さんにキャンセルが出たことを伝えるので、明日まで残っているかは知らないよ~」という急かす内容だった…!!やらしすぎる!
大きな買い物なので、そんなメールが来たからといって焦ってその場で即決できない。しかもその物件は、そのメールがきた日に紹介されたものだ。
翌日両社と約束をしているので、朝イチに義父母が早く来てくれて、午前中にアポをとっているB社に行く前にとりあえずA社の急ぎの物件の現地を見に行ってもらいアドバイスをもらった。
そして義父母は ” 断然B社 ” というジャッジを下したのだ。
義父母のアドバイス
- 学校が近いと、運動会などのイベントごとに友達のチャリ置き場にされてしまう。
- 学校に通う時期が終わっても、チャイムや放送がうるさいなどの環境から逃げられない。
- 土地のすぐ真裏に用水路があるため、湿気る。
- 向かい側の家より土地が低いので雨水などが流れてくる。
などなど…
そして何よりB社のモデルルームを見た時の感動が忘れられないと。それは私も同じだった。
少し予算オーバーだけど、義父母に頭金の援助をたくさんしていただくため意見を参考にし、B社に決定した。
午後から予定していたA社には、B社の店長が席を外している間にお断りの電話をした。
エコポイントの予算が間に合うまでに建ちますように!!
とりあえず翌日に手付金を100万円振り込み、翌週に本契約の予定だ。
注文住宅のため、まず間取りから何から全て決めていかなければならない。
家が建つまで約6か月。エコポイント間に合うかな?
でも焦って後悔しないように、打ち合わせはしっかり・パパとの話し合いもしっかりやっていかなきゃ。
次回からは、どんな感じで進んでいくか打ち合わせごとにlogを残していこうと思います。
マイホーム購入を考えている人の参考になればいいな!