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たそりんご

子どもが熱を出したけど出勤できる!病児保育とは?

育児

2015
5/21

[記事公開日] 2015/05/21
[最終更新日] 2015/11/09

以前ワーキングマザーの苦悩を吐き出した記事の中に、” 病児保育 ” というものがある。
そもそも病児保育って何?っていう方のために、病児保育とはなにか・また実際に利用した内容や感想を述べていきます。

病児保育の ” 病児 ” とは

簡単に言うと、熱や感染症などで病気にかかり、保育所では預かってもらえない子どものこと。例えば、ただの風邪で熱が出て「お迎えお願いします~」とか言われるレベルから、冬場に流行る困ったインフルエンザ、風疹・麻疹・水痘などなど。
なんせインフルエンザなんかにかかられたら解熱してもしばらくは行けないし、ましてや熱があるうちは仕事どころではないよね。
そんな時でも病児保育施設では、重症でない限りは利用人数に空きがあれば預かってくれる。職場が育児に理解のあるところで、上司や同僚が快く休みを許してくれるなら堂々と休んで看病してあげてください。
本当はこういう職場が増えてくれれば一番良いんだけどね。
でもどうしてもこの日は私が出勤しなきゃ職場がまわらない!というのもあるかもしれない。バァチャンが預かってくれる・パパが代わりに休んでくれるならいいけど、頼れる人がいないときに利用します。
その他に” 病後児 “というのがある。私は病児保育の存在は知っていたが、病後児保育というものはタソがインフルエンザになって初めて知った。
病後児とは、めっちゃ高熱が続いた急性期を脱して、熱もさがり回復しつつある子どものこと。本人はもう大丈夫でも、インフルエンザって学校保健安全法で解熱後2日間・なおかつ発症後5日間は熱が下がってても出席停止だよね。
その熱が下がっても行ったらダメな期間に病後児保育は利用できる。熱が出てる時は病児になるので、預かってもらえない。
うちの市の公立保育所で、タソが通ってたところではないんだけど一か所病後児保育をしているところがあって(利用料金も安かったし)電話してみたら、
「38℃とかまだ出てる場合は預かれません…回復期になってからなんです、すみません。」って言われた。

病児保育ってどんなところでやってるの?

一般的には病児保育施設や一部の保育所、小児科クリニックなどで利用できる。またファミリーサポート・ベビーシッターなど、自宅に訪問してくれるサービスなどもあるみたい。
大抵は事前に会員登録が必要なので、飛び込み利用できるところは少ないだろう。
地域によっては、公立施設や市と連携している医院であれば、その市に住民票がある人限定などの縛りもあるので仕事復帰前に必ずチェックしておこう。

ちなみに私が働いていた職場は、職員限定で先着1名であった。1名って!先に誰か利用していたらもう無理やし!
タソがインフルになって利用しようと思ったら先約がいた。そこで師長に言われた一言は
「復帰前にいくつか登録しとかな。○○さんも△△さんも、うちの病児保育だけじゃなく近くの××クリニックにも登録してるで。それぐらいの準備して復帰してきてると思ったけど。」であった。Oh…世知辛い世の中だ…
あいにくそのクリニックは、その市の住民でなければ登録できなかったので市外の私はもともと無理なのである。
そこで広報や自分の市の役所のホームページ・近隣の市などを調べたら病後児保育を見つけた。そこで電話したらさっきの通りのお返事でした…

どんなスタッフがいるの?

ほとんどの施設は保育士や幼児教諭などの資格・看護師の資格を持っているスタッフがいる。健康児を預かるのにも専門知識が必要なのに、さすがに病児を預かるのをド素人集団がやっているわけがないけどね。
ただ資格がなくても、育児経験が豊富であったり以前病児保育をしていたママであったりは多少ある。施設によって違うので、聞いてみてね。
あとは日本病児保育協会ってのがあるらしく、そこが認定している固有の資格を持っている人もいるかも。

どんな感じでみてくれるの?

小児科クリニックや専門施設などでは、数人の病児に対し、ある基準の人数で保育士・看護師が保育してくれる。感染症などの病児は、非感染症の病児とはきちんと隔離されているはずである。
病状が悪化すると、提携病院の医師が診察・応急処置などをしてくれる。
施設によっては、病院食を別料金で準備してくれるところも。

ファミリーサポートやベビーシッターの場合は、家に訪問してみてくれる。場合によってはかかりつけ医に受診しに連れて行ってくれる。
子どものお昼ご飯は作って置いておくと、食べさせてくれる。その他は普通のベビーシッターと同じ感じ。

元職場のしか利用したことがないのでほんの一例にしかすぎないけど、保育の実際をご紹介します。事前に名前や住所など・利用規約などに同意してからという前提で話をすすめます。

病児保育の実際

施設

職場にある小児科病棟の個室1部屋。もともとは病室の個室であったが、病児保育専用になった。

スタッフ

院内に併設している院内保育施設の保育士1名がマンツーマンでみてくれる。職員であれば、院内保育を利用していなくても事前登録で利用可能。
小児科病棟の看護師1名。他の入院中の受け持ち患者もいるため、専用スタッフではなく”今日の病児保育の部屋の当番”という感じ。
保育士からのナースコールに対応したり、巡視・容態の観察・必要時は医師へ診察依頼をする。

利用の流れ…

前の日の夕方や夜に発症!!

とりあえず受診し診断してもらう。
電話で病児保育の番号に電話し、明日の利用予約をする。なんせ先着1名やからね!口頭で診断名や今の状態・明日の出勤時間などを簡単に連絡しておく。
翌朝、直接病児保育室に子どもと向かい、よろしくお願いしますと引き渡す。
ちなみに朝になって治っていて利用せず普通に保育所に行く場合は、できるだけ早くキャンセルの電話をする。

当日の朝に発症!!

職場に子どもを受診させ病児保育を利用するため遅刻する旨を伝える。
うちの場合は、自部署の師長が外来の師長に連絡してくれて、着いたらすぐ診察できるよう手配してもらう。
同時に病児保育の番号に電話し、利用したい旨を伝え空き状況を確認する。ここで先約がいれば休むしかない。
利用可能なら何時に病院に着き、診察が終わるであろう大体の時間を予想し伝える。
職場に着いたらまず受診する。
※普通に休んで普通に受診する時は、他の患者と同じように順番に待ちます。予約患者がいればもちろんそれが終わるまで受け付け順に待ちます。病児保育利用で出勤する場合だけ優先です。※
診察後、病児保育スタートとなる。

必要なもの…

施設によって多少異なるが、大体は保育所と変わらない。
着替え数着、おむつ、ビニール袋、保険証、診察券など。ここは飲み物やおやつ、スプーン・エプロンも必要であった。お弁当は持参か、病院食の注文を選択できた。病院食は離乳食・小児食から選ぶ。食事代は数百円、利用後に保育料とともに追加で支払う。
事前に様々な書類があり、受診時に必要書類を医師に渡す。病名や経過・療養上どんなことに気を付ければいいか・病児保育の利用が可能か・何日程度必要かなどを記入してもらう欄がある。書いてもらったその紙を当日保育士に渡す。
また処方薬があれば、用法・用量を記入し説明すると与薬してくれる。
緊急時の連絡先を再確認し、部署の名前や内線番号なども伝えておく。
1日の保育記録用紙があり、前日夜・当日朝に食べたものや排便・入浴の有無、体温、就寝起床時間、機嫌、鼻水・咳・嘔吐の有無、特記事項などをザッと書く。

1日の流れ…

保育記録用紙と保育士の報告から聞いたことを参考にして紹介します。
朝いってらっしゃいした後は、検温。午前・午後それぞれ2回ずつ、計4回も検温してくれていました。
しんどくない程度にパズル・ブロックなどのおもちゃで遊んだり、絵本を読んだりして過ごす。疲れたらお布団で適宜お昼寝。おむつ交換や水分補給をしてくれる。
お昼は病院食を頼んだので、食べさせてくれる。タソは元気でももともと小食なのに、ある日は豪華なお子様ランチでした。必要時与薬してくれるが、いつも朝夕の薬ばかりで依頼したことはない。
昼もお昼寝や室内遊びなどで過ごす。時々看護師が覗きにくる。お昼寝中に保育士もお昼ご飯を食べる。保育士は必ずずっと付き添っており、トイレなどの間は看護師と交代する。
私も仕事中に様子が気になり、お昼休憩に内線で電話し様子を聞いてみた。「お熱38℃台で高めやけど、機嫌よくおりこうにしていますよ。ご飯は少し食べて、今お昼寝していますー。」と教えてくれた。
夕方勤務が終わり着替えてから迎えに行くと、記録用紙を貰いサインし、コピーをとって原本を貰った。
一日の様子を聞いて、明日も利用するかしないかを伝え、保育終了。

利用してみて思ったこと・まとめ

医療機関の中で手厚い保育をしてくれるので安心感がある。悪化した場合にもすぐに対応してくれるから、仕事に専念できる。そして何より熱があっても「お迎えお願いします~」の電話がないのが大きいね!まぁそれが病児保育なんだけども。

1回あたり2000円。午前中で帰っても割引はなし。
出席停止の期間、出勤の度に2000円が飛んでいく。有給を使って休みたいが、職場は慢性的な人手不足。他のスタッフも有給消化できていないので、なかなか休ませてもらえない…
一体私は何をやっているのだろうか。何のために働いているのだろうか。
しんどいわが子を預けてまで、そんなに仕事は大事なのか。
病児保育を利用して、育児と仕事に関していろいろ考えることが増えた。

ただ、必要としている人は多い。病児保育自体あまり広くは普及しておらず、最初に書いたとおり、なかなか近所に施設がない。うちの場合はたまたま職場にあったというだけで、しかも育休明けに新しく導入されたばかりだ。なんせタソは、病児保育が始まってまだ3人目の利用者であった。
ひとり親で頑張っていて、休むと生活に支障がでるという人もいる。そういう必要としている人がもっと利用できるようになればいいね。
もっと欲を言うと、そこまで必死にしなくても子育て世代が生活しやすい世の中になればいいね。

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